今日はおばあちゃんの命日よと母から連絡があってはじめて気付いた。生前、見舞いに行くと祖母は「お前は怖がりだから化けて出たりしないよ、安心しな」と笑いながらよく言ってた。祖母は末期の肝臓がんでゆっくり弱っていった。色々な話をした。戦争の話。ボクが生まれた時の話。これからしたい事。でもその時間はあっという間に過ぎて祖母は呼吸も苦しい状態に陥った。そして臨終の瞬間、いたずら好きの祖母が天井から見てないかと自分は病室中をキョロキョロしてた事を今でもよく覚えている。そしていつまで経ってもボクとの約束を守って決して現れない祖母に涙が止まらなかった事もよく覚えている。